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2024年10月にリリースされた最新モデル「DJI Air 3S」。もうすでに手にしている方も多いのではないでしょうか?
アマチュアからプロまで幅広い空撮ニーズに対応できる汎用性の高いドローンに仕上がっているこの「DJI Air 3S」を過去のシリーズとともに、どのような仕様になってリリースされたのかをレビューを交えて解説していきます。
この記事内で紹介している「DJI Air 3S Fly More Combo」は、株式会社システムファイブよりを提供いただいていますが、サイト運営ポリシーに則り製品を利用して感じたことをそのまま記事にしています。
今回この記事で紹介するのは、モニター付の送信機とバッテリー3本やNDフィルター全てがセットになったDJI Air 3SのFly More コンボ(DJI RC 2付)のモデルです。
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- ドローンの映像クオリティーを求めたい方(デュアルカメラ搭載)
- 過去Airシリーズを利用されていた方のバージョンアップとしての機体
- 追い撮りやフォーカス機能を強化して利用したい方
- 1回の飛行で40分以上飛ばしたい方
Apple製品の他、カメラやドローンが好きです。趣味で2021年から登山やキャンプもはじめました。国交省全国包括許可承認取得済 三陸特/アマ無線4級/DJI CAMPスペシャリストを取得。運営者の詳しい情報はこちら
DJI Air 3S の主な特徴
Air 3Sには2つのカメラが搭載されており、1インチCMOSセンサーを搭載した50MPの広角カメラと、1/1.3インチCMOSセンサーを搭載した48MPの望遠カメラを切り替えながら、どちらも10-bit 4:2:0の色深度で4K/60fpsの動画撮影が可能となっている点です。
CMOSは、デジタルカメラやスマートフォンのカメラなどで広く使用されているイメージセンサー技術です。CMOS(Complementary Metal-Oxide-Semiconductor)は「相補型金属酸化膜半導体」と呼ばれ、高性能で消費電力が少なく、比較的安価に導入できるイメージセンサーです。
これからドローンを購入してみたいと思う方も多いと思うのですが、カメラで表記されるセンサーサイズとは、レンズから光を受け止めるイメージセンサーの大きさのことで、カメラがどれだけ光を取り込めるかを表しています。
センサーサイズ | 大きさ | 搭載されているドローン |
---|---|---|
1/2.3インチ | 小 | DJI Mini 2, DJI Mini 2 SE, DJI Phantom 4, Hubsan Zino 2 Plus |
1インチ | ↓ | DJI Air 3S, DJI Air 2S, Autel Robotics Evo II Pro, DJI Mavic 2 Pro, Autel Robotics EVO Lite+, DJI Phantom 4 Pro Plus |
4/3インチ | 中 | DJI Mavic 3, DJI Mavic 3 Pro, DJI Mavic 3 Classic |
APS-C | ↓ | DJI Zenmuse X7, ADTi 20MP APS-C Drone Mapping Camera |
フルサイズ 35mm | 大 | DJI Zenmuse P1, DJI Inspire 3 |
さらに向上した安全機能
安全機能としては、全方向をカバーする障害物検知センサーと前面LiDARセンサーを採用し、枝やワイヤーなどの細い障害物の検知能力が大幅に向上しています。
全方位障害物検知のメリット
Air 3で採用された全方位障害物検知は、Air 3Sでも大きな安全性と操作性の向上に寄与しています。前後に配置された2つのフィッシュアイレンズ、底面の双眼レンズや3D ToFセンサーにより、前後左右・上下すべての方向で障害物を感知できる仕組みです。
この機能により、滑らかな障害物回避を実現するAPAS 5.0や、さらに強化されたActiveTrack 5.0、高精度のReturn to Home機能が可能になりました。
Vision Assist機能により、パイロットは画面上で障害物情報をリアルタイムに確認でき、複雑な環境でも安心して飛行させることができます。また、弱い光量下でもセンサーが機能するため、夜間や視界が悪い状況でも運用しやすくなっています。
こちらは海外の方の動画ですが、全方向をカバーする障害物検知センサーと前面LiDARセンサーがどこまで有効化されいるのかテストされていました。かなり狭い場所でも高精度のReturn to Home機能が作動し、安全に自動で帰還(RTH)してくれるようです。
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さらに、最大45分の飛行時間や42GBの内蔵ストレージ、Active Track 360°、Vision Assist、GNSS非対応でも帰還できるReturn to Home機能など、多彩な機能が備わっています。
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DJI Air 3Sのセット内容
リリースされたセットは全部で3種類。
過去は全てのドローンでFly More コンボを購入してきた私からみても、やはりバッテリー3本がついているコンボセットは長期的に運用を考えた場合でもおすすめのセットです。
コンボモデル送信機モデルの違い
DJI Air 3S Fly More コンボのセットでは送信機(プロポ)の違いがあります。RC2とRC-N3で価格も変わってきます。
送信機にモニターが付いているものがRC 2のモデルで、スマホやタブレットを装着してモニターにするタイプはRC-N3のモデルになっています。
製品モデル | 金額(税込) |
---|---|
DJI Air 3S Fly More コンボ(DJI RC 2) | 209,000円 |
DJI Air 3S Fly More コンボ(DJI RC-N3) | 188,100円 |
DJI Air 3S (DJI RC-N3) | 150,480円 |
コンボモデルの価格差は20,900円となっています。
単品で購入することも可能ですが、単品で購入した場合の価格差は27,500円となっておりコンボモデルで入手したほうが多少お得と言えるでしょう。
送信機名 | 価格 | 互換性 |
---|---|---|
DJI RC-N3 送信機 | 18,700円 | DJI Air 3 DJI Air 3S DJI Mini 4 Pro DJI Neo |
DJI RC 2 送信機 | 46,200円 | DJI Air 3 DJI Air 3S DJI Mini 4 Pro DJI Neo |
RC 2はアンテナの数も増えており、2個の内蔵アンテナと2個の外部アンテナを搭載。
700ニトの明るさを維持できる、5.5インチ 1920×1080 内蔵フルHDディスプレイが搭載されており、TYPE-Cのケーブルで映像出力も可能です。
DJI Airシリーズ比較
Airシリーズは、以下の通りモデルを重ねるごとに性能が大きく進化してきました。
性能 | Air 3S 2024年 | Air 3 2023年 | Air 2S 2021年 | Mavic Air 2 2020年 |
---|---|---|---|---|
カメラ | 1インチ 50MPセンサー | 1/1.3インチ 48MPセンサー | 1インチ 20MPセンサー | 48MPカメラ |
飛行時間 | 最大45分飛行 | 最大46分飛行 | 最大31分飛行 | 最大34分飛行 |
画質 | 4K/60fps HDR 4K/120fpsスローモーション | 4K/60fps HDR 4K/100fpsスローモーション | 5.4K/30fps | 4K/60fps |
飛行性能 | 夜間撮影時の全方向障害物検知機能 | 全方向障害物検知 | 上方、下方、前方、後方の4方向の障害物検知 | 前方後方障害物検知 |
Air 3よりも飛行時間は1分ほど短縮されているものの、それ以外の機能を見ると性能は確実にアップして安心に飛ばせる機体となっているのは間違いありません。
Air 3Sはこれらの進化を踏まえて、カメラ性能や飛行時間、安全機能などをさらに高め、空撮やビデオグラフィーをより高度に楽しめるように設計されています。
デュアルカメラの性能
前モデルのAir 3よりもカメラ性能が向上しています。
Air 3Sの主な改善点は、広角カメラのセンサーサイズが大きくなったことです。これにより、特に低光量条件下での画質が向上しています。
ダイナミックレンジ
Air 3Sは最大14ストップのダイナミックレンジ※を持っており、4/3型CMOS Hasselbladカメラを搭載したMavic 3 Pro(最大12.8ストップのネイティブダイナミックレンジ)よりも、大きなダイナミックレンジを持っています。
※14ストップのダイナミックレンジは自動モードでの動画で利用可能です。ただし縦向き動画、スローモーション動画には対応していません。
望遠の距離
両モデルとも、中望遠カメラは3倍光学ズームに対応しています。焦点距離は35mm換算で70mmとなっており、この点での違いはありません。
その他の改善点
- Air 3Sは10ビット4:2:0での記録が可能になり、より多くの色情報を捉えられる。
- ISO感度の上限が1段アップし、ノーマルカラーで12800、HLG/D-log Mで3200まで対応。
Air 3S 実際の撮影データ
Air 3Sを床置きして暗い玄関にある小物を静止画モードで撮影をテスト。
この状態では白い瓶に書かれている文字を読み取ることはできません。
3倍にした状態では白い瓶に書かれている文字があることはうっすらわかる程度です。3倍光学ズームですがISO感度の上限が1段アップしたこともあり、ザラザラ感もあまりみられない感じがします。
さらに編集ソフトで拡大してみると文字がハッキリ読み取ることができるようになっています。暗い場所にあるものですがカメラセンサー向上で暗所でも思ってた以上に解像しているのには驚きました。
ここまできて多少のザラつき感がわかる感じです。
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動画のテストは次回の記事で公開します。
DJI Air 3S のショルダーバッグ
Fly Moreコンボでは全てのアクセサリーを一緒に持ち運びができるショルダーバッグが付属しています。
送信機・機体・バッテリー3本とバッテリー充電ハブも含めてすべてこのバッグに入れて持ち運べるのは便利だと感じます。バッグ内はスエード素材になっており、肌触りがよく、なめらかな質感となっています。
DJI Air 3S のバッテリー充電ハブ
バッテリー容量4,276mAhのバッテリーが3本充電可能な充電ハブ。バッテリーを効率よく充電するために、残量の高いバッテリーから順番に充電します。
充電器の出力によっても充電時間が変わってきます。
充電器の出力 | 充電時間 |
---|---|
100W USB-C 充電アダプターを使用 | 約60分(各バッテリー) |
65W ポータブル充電器を使用 | 約80分(各バッテリー) |
DJI 65W カーチャージャーを使用 | 約80分(各バッテリー) |
充電ハブをモバイルバッテリーとして利用
また充電ハブのサイドにある入出力用のTYPE-Cポートにケーブルを挿すことでモバイルバッテリー(出力電力:82 W)として利用することができるので、バッテリーが少なくなった端末などを充電することができます。
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NDフィルターセット(ND8/32/128)
NDフィルターはカメラレンズから入る光の量を減らすために使うグレーのフィルターですが、Fly More コンボにはND8/32/128の3枚のフィルターがデフォルトで付いています。
夕焼けや朝日、太陽が出ている逆行時やシャッタースピードを遅くして撮影したい場合に有効なフィルターです。動画撮影をさまざまなシーンで行う場合には持っておくと便利なアクセサリーのひとつです。
機体と直接iPhoneをケーブルで繋いでデータ確認できる
Air 3Sのバッテリー差し込み口の下にUSB-CとMicroSDカードの差し込み口があります。
このAir 3SのUSB-CポートとiPhone 15 Proを接続して機体の電源を入れるとiPhone側では差し込んだSDカード名とInternalStoが認識されました。
- Micro SDカード(Untitled)
- Air 3S内蔵SSD(InternalSto)
AIr 3SのSSD本体に記録されたデータをiPhone側から参照してデータを確認、iPhoneに直接ダウンロードすることもできるようになっていました。
もちろんMicro SDのカードも参照してデータの確認・ダウンロードが可能です。
わざわざMicro SDカードを抜いてパソコンから確認をする必要もなく、iPhoneなどで確認できるのが便利だなと感じました。
スマホのみで編集している方にとっても便利な機能です。
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DJI Air 3Sのレビューまとめ
本記事は、DJIから2024年10月リリースされた最新モデル「DJI Air 3S」のレビュー記事です。
現在Air 2Sも保有しているのですが、アップグレードされた様々な機能面を見てもAir 2Sから買い替えてもいいと思える機種だと感じています。
古いAir機種から買い替えを検討されている方や、もう少しドローンの機能をアップさせたいけどプロ仕様のDJI Mavic 3 Proまでは必要ないと思われてる方にはおすすめの機種だと思います。
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実際に郊外で飛ばした映像のレビューは次回記事で公開です!お楽しみに。
以上、NORI(@norilog4)でした。