本サイト内のコンテンツはNORILOGが独自に制作しています。メーカー等から商品提供を受けることもありますが、その場合は記事内に明記しております。コンテンツの内容や評価に関するランキングの決定には一切関与していません。メーカー等の指示による表示部分にはPRを表記します。記事内で紹介する商品を購入することで、当サイトに売り上げの一部が還元されることがあります。詳しくはサイト運営ポリシーをご覧ください。
村をまっすぐ奥まで進み、今度はこの村で有名な世界的にも珍しい縦横絣、グリンシンと呼ばれる織り布が伝わっています。通常の絣(かすり)は、縦糸か横糸どちらかを染めておりあげられますが、グリンシンは縦糸、横糸とも染められた、ダブル・イカットで、織り上げるのに大変な時間と労力が必要とされています。
実際に作られている様子をこの目で見てきました。
目次 表示
Apple製品の他、カメラやドローンが好きです。趣味で2021年から登山やキャンプもはじめました。国交省全国包括許可承認取得済 三陸特/アマ無線4級/DJI CAMPスペシャリストを取得。運営者の詳しい情報はこちら
世界的にも珍しい縦横絣、グリンシン
門を抜けるとすぐに家、玄関というよりも、日本の昔の土間のような感じであった。いまもここに人が住み続けており、生活を送っている。そしてここでグリンシンと呼ばれる織り布を作っているそうだ。
実際にどのようにしてこの布ができるのかを教えてくれた。バリ島の木綿の織り布であり、経糸(たていと)も緯糸(よこいと)も染めておいてから模様を織り出す経緯絣である。
ランダムに染められた糸にしか見えないが、経糸(たていと)と緯糸(よこいと)が組み合わさることによって模様が浮かび上がってくる。ものによっては数十年かけて作られるものもあるのだとか。
世界ではこのグリンシンで布を作っているのは、ここテンガナン村と、インド、それに沖縄の3ヶ所でしか見ることができないものらしい。このような形で、糸をすべて染め上げてから、模様を作り上げていく織物であり世界でもかなり珍しいグリンシンである。当然のことながら、気の遠くなるような時間と手間をかけて織られるものであった。
実際に色づけされた糸についているビニールをはがしているところ。
このような形で、染まる部分と染まらない部分を固く縛り染めあげていく。もちろん糸を染めるための製図なんかは存在しない。色をつけないところ(白い部分)には油がついていて、着色されないようになっており、触るとベタベタした。これが経糸(たていと)と緯糸(よこいと)になり、美しい模様をつくる元となるのだ。色を入れる作業も熟練の技が必要となるようだった。
こうして織られた布は村の中では,今でもお祝いやお祭りや儀式時に欠かせない貴重なもので,帯,サロン・スカーフなどにして身にまとうそうだ。
ここではこの織り布を購入することができる。金額は交渉次第によって決まるようで、価格は決まってないに等しい。様々な模様の織り布が存在し、ひとつひとつの布の模様に意味が込められているそうだ。
ちなみにこの布は、中央の四角の部分はこの村全体を表し、村の四方に門があるのも確認できるだろう。その四方位には村を守るサソリが描かれており,シンメトリーが美しく魔方陣を描くかのような神秘的な織り布だ。
一番手前の布が数十年も前の布である。先祖から代々受け継がれていくものであり、年代を経てば経つほど色鮮やかな深みのある色に仕上がっていくらしい。数十年経ってもなお,色あせしない草木染めの美しい色合いは非常に美しく、こうやって残っていること自体が奇跡なのかも知れない。基本この布は洗うことが無いそうだ。もし洗う場合でも雨水を使って洗うといいとガイドから聞いた。
実際にここの家に住んでいる方が所有いている布を出して見せてもらった。本当に様々な模様を作り出しており、年数を重ねるごとに色合い、触り心地も変わってくるそうだ。
家の中で談笑をしていると、部屋の奥から小学生くらいの女の子が出てきて、父親、母親がさきほどまでやっていた糸をほぐす手伝いをしていた。
この布にまつわる話や制作方法を一通り聞いて、さらに村の中を散策。
村の中に生えているトゲのある葉っぱ。パンダナス(Pandanus)に属する葉っぱのようで、葉の両端に鋭い棘を持っている。実際に触ってみたが、かなり痛い。
この村にはMekare-Kare(ムカレカレ)と呼ばれる有名な儀式があり、その儀式の際にこの葉っぱを使うそうだ。この棘のある葉を持ち、叩き合う。これは戦いの神 Dewa Indraに捧げるためのものであり、年に1度ここで行われるそうだ。
村の入り口にあった、この像もそのムカレカレの戦いを表す像だそうだ。
村にある看板、英語と日本語で書かれているようだが、日本語が象形文字に近く、なんとか前後を想像して読めるようにはなっていた。なんとなく日本人にでも伝わるのではないかと思われる。
自然に溢れ、動物たちが自由に動き回っていた。
ここに住む人々は、一般バリ人とは異なる点や独自の文化が数多くあることを学んだ。世襲制の村長(Mangku)が村の行事全てをとり仕切っていたりと、今でも独自の文化と伝統を厳しく守っている自然豊かな素敵な村だった。
海外旅行関連レビュー記事
人生初の海外旅行記 #1 元ルームメイトの結婚式に招待されて、人生発の出国!
人生初の海外旅行記 #2 成田空港から台湾桃園国際空港へ
人生初の海外旅行記 #3 台湾でのトランジットも無事に過ごし、いよいよバリ島へ
人生初の海外旅行記 #4 無事になんとかホテルへチェックイン!目の前に広がるリゾート地
人生初の海外旅行記 #5 バリ島内を車で観光 バリ先住民族が住む村テンガナン
人生初の海外旅行記 #7 日本国内で飲むと1杯7~8,000円する 世界最高級コーヒー コピ・ルアク
人生初の海外旅行記 #8 目の前は青い海、恵まれた絶好の天気で迎えた海外ウェディング当日
人生初の海外旅行記 #9 ついにバリ島滞在の最終日!またいつか世界のどこかで
人生初の海外旅行記 #10 行き先も特に決めず台湾へトランジットで入国、台北市内へ
[…] #6へ続く […]