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最近よく聞く高速Wi-Fi規格「Wi-Fi 6(ワイファイ シックス)」についての解説記事です。今までのWi-Fiとはなにが違うのか、どういったことが可能になるのかを詳しく解説していきたいと思います。
NORI
Apple製品の他、カメラやドローンが好きです。趣味で2021年から登山やキャンプもはじめました。国交省全国包括許可承認取得済 三陸特/アマ無線4級/DJI CAMPスペシャリストを取得。運営者の詳しい情報はこちら
Wi-Fiのメリット
インターネットが世界中で普及した現在、Wi-Fi(ワイファイ)という言葉もすでに馴染みのある言葉になっています。
パソコンなどの端末をインターネットにつなぐには、有線LANと無線LANという2つの方法がありますが、有線の場合はLANケーブルを用意しなければならずケーブルの配線などを考えなければケーブルだけでごちゃごちゃしてしまいます。できれば家の中や部屋の中のどこでもケーブル無しでインターネットに接続したいですよね?
無線LAN(Wi-Fi)で接続ができればケーブルなしでインターネットに接続でき見た目をスッキリすることができます。
高速Wi-Fi規格 Wi-Fi 6 とは?
新型コロナウイルスの国内感染者が拡大していく中で、在宅勤務(リモートワーク)を余儀なくされる方も多いのではないでしょうか。
普段家にインターネット回線がなかった方もポケットWi-Fiなどで在宅勤務を乗り切ってる方も多いはず。ますます家でのインターネット環境の構築も重要となってきています。
Wi-Fi(ワイファイ)はわかりやすく言い換えると無線LANを使った通信のことで、Wi-Fi 6は以前の通信規格よりもさらに通信速度が向上する通信規格のことを指します。
世界でWi-Fi規格をとりまとめる2つの団体
Wi-Fiには「IEEE」(アイトリプルイー)という規格があります。Wi-Fi通信ができる端末には必ずワイヤレス通信方式が記載されています。
iPhone SE 2020(第2世代)の通信仕様 表示例
規格を決めているIEEE
通称 Wi-Fi 6と呼ばれる最新のWi-Fi規格名は、「IEEE 802.11ax」と表記されるのが正式な規格名称となります。
もしもWi-Fi 6対応のルータの購入を検討している場合にはGoogle検索で「IEEE 802.11ax ルーター」と検索すれば各社から発売されているWi-Fi 6対応の無線LANルーターを見つけられます。
規格を決めている団体は IEEE アイトリプルイー (米国電子学会)と呼ばれています。詳しく見てみたい方は以下の公式サイトからチェックしてみてくださいね!
世界でWi-Fiの普及を行っているWi-Fi Alliance
「IEEE 802.11ax」が Wi-Fi 6なのですが、普段Wi-Fiの話をする際に、誰も「あいとりぷるいー はちまるにーどっとじゅういち えーえっくす」なんて話さないですよね?
舌噛んでしまいそうになるほど長い名前です!
Wi-Fiの普及を行っているWi-Fi Allianceが、最新のWi-Fi規格「IEEE 802.11ax」の正式名称を「Wi-Fi 6」にすると発表したことで、現在「IEEE 802.11ax」が「Wi-Fi 6」と簡単に呼ばれることになっています。
Wi-Fiの普及を行っている団体W i-Fi Alliance(アライアンス)を詳しく見てみたい方は以下の公式サイトからチェックしてみてくださいね!
現在まで利用されてきたWi-Fi規格名一覧
おそらく家のルーター(無線LANルーター)を見ると以下のようか規格名がラベルに記載されています。Wi-Fiの規格名よって「最大通信速度」が変わってきます。
Wi-Fi 規格名 | 最大通信速度 | 周波数帯 |
---|---|---|
IEEE 802.11a | 54Mbps | 5GHz 帯 |
IEEE 802.11b | 11Mbps | 2.4GHz 帯 |
IEEE 802.11g | 54Mbps | 2.4GHz 帯 |
IEEE 802.11n (Wi-Fi 4) | 600Mbps | 2.4GHz 帯、5GHz 帯 |
IEEE 802.11ac (Wi-Fi 5) | 6.9Gbps | 5GHz 帯 |
IEEE 802.11ax (Wi-Fi 6) | 9.6Gbps | 2.4GHz 帯、5GHz 帯 |
IEEE 802.11ax (Wi-Fi 6E) | 9.6Gbps | 2.4GHz 帯、5GHz 帯、6GHz 帯 |
IEEE 802.11be (Wi-Fi 7)* | 30Gbps以上 | 2.4GHz 帯、5GHz 帯、6GHz 帯 |
2021年1月に導入されたWi-Fi 6E
IEEE 802.11ax、別名Wi-Fi 6Eは、Wi-Fi 6(IEEE 802.11ax)の拡張として2021年1月に導入されました。
Wi-Fi 6Eは、既存のWi-Fi 6技術に加え、新たに6GHz帯の周波数帯を利用することを特徴としています。これにより、Wi-Fi 6E対応デバイスは、より広い帯域幅、高速通信、低遅延を実現しています。
2023年12月に利用可能になったWi-Fi 7
12月22日に総務省告示で公布・施行された内容により、国内で、320MHzの帯域幅の利用と、Wi-Fi 7ことIEEE 802.11beによる通信が利用可能になっています。
320MHzの帯域幅およびIEEE 802.11be(Wi-Fi 7)導入に関して、電波法施行規則などの一部改正が発表されています。
この発表により、国内メーカー3社がWi-Fi 7(IEEE 802.11be)対応無線LANルーターの開発について発表を行っています。
- アイ・オー・データ機器(2024年来春発売を目指す)
- エレコム(2024年来春発売予定)
- バッファロー(近日登場)
すでにWi-Fi 7ルーター「Deco BE85」のティーピーリンクジャパン株式会社は2023年12月22日、すでに発売中のWi-Fi 7対応メッシュルーターについて、6GHz帯の320MHzでの通信機能についてもファームウェアアップデートによって対応予定だとあらためて発表しています。
YouTubeで4Kなどの美しい動画を見たいなどという場合には当然ですが、最大通信速度が早いものが読み込みも早くサクサク再生されます。
最大通信速度が低いと再生までの読み込み時間などが遅くなったり、インターネットへの接続が遅いなどといった弊害もでてきます。
Wi-Fi 6 のメリットとは?
Wi-Fi 6(IEEE 802.11ax)規格の無線LANですが、従来のWi-Fiとは何が違うのか? すごく簡単に説明すると以下のような特徴があります。
- 最大通信速度の向上(Wi-Fi 5比で最大約1.4倍)
- 実効通信速度(スループット)の向上
- 遅延の抑制
- 同時接続する多くのデバイス接続時の通信品質の改善
- TWT(ターゲットウェイクタイム)の導入での省電力化
今までの Wi-Fi との違う点(図解)
上記で紹介した特徴ですが、従来のWi-Fiと違う点や特徴がいくつかあります。
TWT(ターゲットウェイクタイム)
スマートフォンなど子機側のバッテリー消費を抑える「TWT(Target Wake Time)」がWi-Fi 6には導入されています。
Wi-Fi親機(Wi-Fi 6対応無線ルーター)から端末へのデータ通信タイミングを調整し、信号受信待機の必要がない時に子機側の通信機能をスリープ状態へ移行させることで消費電力を抑え、スマートフォンなどのバッテリーを長持ちさせることができます。
多くのデバイス接続時の通信品質の改善
通信帯域を分割して管理する手法で、同時通信時の時間あたりの通信効率が大きく向上。家をスマートホーム化させるためにIoT端末を数多く導入していたり、Wi-Fiに繋がる端末が多い場合に受ける恩恵は大きいと思います。
最大通信速度の向上
5GHzの帯域が従来の「80MHzチャネル」から、Wi-Fi 6では「160MHzチャネル」に拡大したことで、高速通信化を向上させています。オンラインゲームや高画質の動画もさくさく見れるようになります。
Wi-Fi 6 をおすすめしたいユーザー
今すぐWi-Fiルーターを交換する必要はありません。Wi-Fiの規格は「下位互換」といって、古い通信規格も処理する機能があります。
またスマホから家や部屋の状況を確認したり、外出先から家電を操作したりルンバなどの自動掃除機等のスマートホームデバイスをたくさん利用している方にとってもおすすめできます。
スマートホーム化に必要な家電操作リモコンデバイスSwitchBot Hub Plusレビュー
スマホから風呂の追い焚き可能なスマートホームデバイスSwitchBotレビュー
今使っているスマートフォンやパソコンも問題なく使えますが、これからもしもWi-Fi 6を導入したいと思っている方がいれば以下の方がおすすめです。
- これからスマートホーム化を考えている
- すでに部屋の中に数多くのIoT端末がある
- Wi-Fiに接続している端末が多くある
- 端末がWi-Fi 6に対応している
- iPhone11シリーズ、iPhone SE (第2世代)を使っている
おすすめの Wi-Fi 6 ルーター
現在各社からWi-Fi 6(IEEE 802.11ax) に対応したルーターが続々と発売されています。
TP-Link Archer AX90
NORI
【レビュー】TP-Link Archer AX90 機種変更で通信高速化したトライバンド Wi-Fi 6 ルーター
HUAWEI WiFi AX3
ファーウェイ独自規格「Wi-Fi 6 Plus」対応の無線LANルーター「HUAWEI WiFi AX3」最大通信速度を実現するには、ルーターに接続するデバイスもWi-Fi 6 Plusに対応していることが条件となります。
1万円以下でWi-Fi 6 対応モデルのHUAWEI WiFi AX3 無線LANルーターをズバリ評価!
日本国内で販売されているWi-Fi 6 Plus対応スマホは「HUAWEI P40 Pro」のみなので注意。
AirStation WXR-5950AX12
商品評価サイトの「360life」でWi-Fi 6対応ルータ11製品一斉テストの結果で、見事1位に輝いたのはバッファローのWi-Fi 6対応ルーター。
インターネットに接続するWANポートとLANポートの双方で10ギガに対応しており、高速インターネット回線の実力を充分に引き出すことが可能となるハイエンドモデル。
4LDKや3階建てに住んでいる方にはおすすめのルーターです。
ティーピーリンク Archer AX6000
2.5ギガ対応の高速WANポート搭載することに加え、8つもLANポートを搭載。TP-Linkルータースキルの利用が可能(Amazon Alexaのカスタムスキル)
LANケーブルでの接続が必要な端末が多い家庭やオフィスにおすすめのルーターです。
ティーピーリンク Archer AX3000
4つのLANポートを搭載したモデル。TP-Linkルータースキルの利用が可能(Amazon Alexaのカスタムスキル)
2人暮らしでIoT家電を導入してスマホやノートパソコンやタブレットを使う方におすすめのルーターです。
ティーピーリンク Archer AX1500
こちらは4つのLANポートを搭載したエントリーモデル。TP-Linkルータースキルの利用が可能(Amazon Alexaのカスタムスキル)
1人暮らしでIoT家電を導入してスマホやノートパソコンやタブレットを使う方におすすめのルーターです。
I-O DATA WN-DAX1800GR
I-O DATAのWi-Fi 6対応のエントリーモデル。Wi-Fiのアンテナロッドがついてないため指定した方向に狙って飛ばすことができませんが、その分値段が抑えられています。
1LDKまでの1人暮らしでIoT家電を導入してスマホやノートパソコンやタブレットを使う方におすすめのルーターです。
次世代Wi-Fi規格 Wi-Fi 6の解説まとめ
本記事は、次世代高速Wi-Fi規格 Wi-Fi 6 についての特徴を解説した記事です。
2020年世界では「5G」化が進んでいくことになるでしょう。現在日本国内でも次世代移動通信システムである5Gを普及させようと通信会社各社が対応に向けて進んでいます。
5Gといった通信システムが向上しても、その情報を処理するWi-Fi環境が性能不足となると、その効果や恩恵を受けることができません。
高速通信化に伴い、インターネットに接続するような家電(スマート家電/IoT家電)も増えていくことになりますが、各家庭でも通信環境(Wi-Fi等)の基盤を整える必要がありますよ!
NORI
以上、NORI(@norilog4)でした。
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