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独自ドメインでサイトを運用していたり、メールアドレスを利用している方は必ずチェックしておくべき内容です。
サーバー運営会社、ドメイン管理会社などで対応方法が出ており、ここでは各社の対応状況も含めて解説していきます。
2024年2月以降、GoogleはGmail宛てのメール送信者に対して新たな要件を導入します。
2012年からWordPressを利用。ブログを書いて公開はトータルで約660記事。Apple製品の他、カメラやドローンが好きです。趣味で2021年から登山やキャンプもはじめました。国交省全国包括許可承認取得済 三陸特/アマ無線4級/DJI CAMPスペシャリストを取得。運営者の詳しい情報はこちら
ガイドラインの要件に対応してないと起こること
個人用 Gmail アカウント（末尾が @gmail.com または @googlemail.com） へメールが配信できなくなります。
対象となるユーザー
対象となるユーザーは以下全てに当てはまるユーザーです。特にオンラインのECショップを運営していたり、や5000人以上に配信するメーリングリストで一括配信する方は特に注意が必要です。
- Gmail アカウントに 1 日あたり 5,000 件以上のメールを送信する
- 独自ドメインを使っている
- 個人用 Gmail アカウント（末尾が @gmail.com または @googlemail.com） へメールを送信する
Gmailアカウントに送信するメールがおよそ5,000通/日を下回る場合でも、「SPF/DKIM認証のいずれかが設定されていること」が送信者の要件となるので、5,000通未満の場合でも放置せずご自身が契約されているサーバーでの対応状況に対し、一旦目を通しておくことをおすすめします。
これらの変更は、特に大量のメールを送信する事業者に影響を及ぼしますが、全てのメール送信者が留意すべき点でもあり、個人用 Gmail アカウント（末尾が @gmail.com または @googlemail.com のアカウント）にメールが届かない場合は設定を見直す必要もあります。
独自ドメインなどを運営している場合、対応できているかどうかはご自身の契約されているサーバー等で、ご自身で確認した方が間違いありません。
以下に主な変更点をまとめます。
Gmail送信者ガイドラインの主な変更点
DKIM、DMARCはメールの信頼性向上とセキュリティの向上を目的とした技術で、この対応を行うことでスパムメールとして誤検知されるリスクを減らします。
- 認証とドメイン記録の要件厳格化: Gmailは、送信ドメインの適切な認証およびドメイン記録、安全な転送接続、送信者の低スパム率、適切なメールフォーマットとヘッダーを要求します。
- スパム率の厳格化: Googleは、スパム率の厳しい閾値を設定し、強力な認証ポリシーを要求し、大量メールに対してはワンクリックでの購読解除を義務付けます。
- 大量送信者向けの追加要件: 大量（1日に5,000通以上）にメールを送信する事業者は、上記の全要件に加えて、DMARC認証の実施、送信者アドレスの登録ドメイン記録との整合性、メッセージ内に明確なワンクリック購読解除リンクを設けることが求められます。
各社サーバーの対応状況
ドメイン取得サービスを提供している会社や、サーバーを提供している会社によって自動で対応しているのか、各自でそれぞれ対応なければならないのかが変わってきます。
主に注意して確認しておきべき点は、ドメインの認証です。DKIMやSPFを使用してメールを認証し、ドメイン名システム（DNS）レコードを適切に設定されているか確認しておくことをおすすめします。
heteml（ヘテムル）
2024年1月31日にインフォメーションで案内が出ています。
| 送信数 | 設定 |
|---|---|
| 1日に5,000通未満 | 追加設定は不要 |
| 1日に5,000通以上 | ■ ヘテムルDNSをご利用中の場合 ￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣ 以下ネームサーバーをご利用中の場合、お客様での設定は不要です。 メール送信において「SPF」「DKIM」「DMARC」に対応しております。 dns0.heteml.jp dns1.heteml.jp ■ ムームーサーバーをご利用中の場合 ￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣ ムームーサーバーのお申し込みに伴い取得いただいた独自ドメインは初期設定において、ムームーDNSでご利用いただいております。 そのため、ご利用ドメインについて初期設定のままムームーDNSをご利用中の場合、下記「独自ドメインのネームサーバーにムームーDNSをご利用中の場合」の内容をご確認の上、必要に応じて「DMARC」レコードを設定ください。 ■ 独自ドメインのネームサーバーにムームーDNSをご利用中の場合 ￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣ ご利用のヘテムルアカウントをムームーDNSへ連携いただいている場合、「SPF」「DMARC」に対応のためには個別の設定が必要となります。 ※「DKIM」については対応しております。 |
XServer（エックスサーバー）
2024年1月9日からコントロールパネル内でDMARCの設定を簡単に行える「DMARC設定」機能が追加されています。
| 送信数 | 設定 |
|---|---|
| 1日に5,000通未満 | 追加設定は各自で必要 ■対象サービス エックスサーバー 全プラン Xserverビジネス 全プラン Xserverショップ ベーシック / スタンダード / プレミアムプラン ■対応内容 サーバーパネル内に「DMARC設定」機能を追加 本機能では以下2つの設定が可能です。 （1）DMARCポリシー設定 なりすましなど、メールの差出人としてドメインが第三者に不正利用された際に、 受信者側の処理方法を指定できる設定です。 （2）レポート通知設定 なりすましなど、メールの差出人としてドメインが第三者に不正利用された際に、 指定のメールアドレス宛に通知ができる設定です。 ■ご利用方法 サーバーパネル内「DMARC設定」機能からご利用いただけます。 詳しいご利用方法は以下マニュアルをご参照ください。 ◇[エックスサーバー]「DMARC設定」機能 ◇[Xserverビジネス]「DMARC設定」機能 ◇[Xserverショップ]「DMARC設定」機能 |
| 1日に5,000通以上 |
お名前.com
お名前.comではDMARC/SPF/DKIMの設定に関する内容を案内する専用ページを設けられています。
| 送信数 | 設定 |
|---|---|
| 1日に5,000通未満 | 以下のサービスのメールサーバーを使用している場合追加設定は不要・対応は不要。 レンタルサーバーRS、お名前メール （エコノミー/ベーシックプラン）：SPF/DKIM 共用サーバーSD、お名前メール（ライト/スタンダードプラン）：SPF |
| 1日に5,000通以上 | メールをご運用中のドメインに、SPF/DKIM/DMARCなどのメール認証設定をご希望の場合は、ご利用ドメインの運用状況に合わせて設定手順をご確認ください。 お名前.comにて提供しているDNSサーバー（01.dnsv.jp～04.dnsv.jp）をご利用の場合 他社のDNSサーバーにて、他社のメールサーバーをご利用の場合 レンタルサーバーRS、お名前メール （エコノミー/ベーシックプラン）をご利用の場合 共用サーバーSD、お名前メール（ライト/スタンダードプラン）をご利用の場合 |
ConoHa WING
ConoHaでは、2024年1月22日にニュースリリースとして「Gmail送信者ガイドライン改定に伴う対応」のお知らせが出ています。
| 送信数 | 設定 |
|---|---|
| 1日に5,000通未満 | SPFとDKIMを標準で設定 |
| 1日に5,000通以上 | SPFとDKIMを標準で設定 コントロールパネル上でDMARCが簡単に設定できる「DMARC認証設定」機能を提供 |
ロリポップ
LOLIPOP（ロリポップ）では、2024年1月31日にお知らせとして、「DKIM」「DMARC」への対応完了がアナウンスされています。
| 送信数 | 設定 |
|---|---|
| 1日に5,000通未満 | 追加設定は不要 |
| 1日に5,000通以上 | 1日に5,000通以上の送信が想定され、「SPF」「DKIM」「DMARC」全てに対応が必要な場合には、利用してるDNSによって対応が変わってきます。 対応方法は公式サイトのお知らせをご確認ください。 |
さくらレンタルサーバー
さくらレンタルサーバーでは、2024年1月31日にお知らせとして、「DKIMおよびDMARC対応完了」がアナウンスされています。
| 送信数 | 設定 |
|---|---|
| 1日に5,000通未満 | ・さくらのメールボックス ・さくらのレンタルサーバ 全プラン ・さくらのレンタルサーバ リセール向けサービス BプランおよびMプラン ・さくらのマネージドサーバ 全プラン 上記の対象サービスのコントロールパネルにて、ドメイン単位でDKIMおよびDMARCの利用を選択可能です。 詳細は以下のウェブサイトをご参照ください。 https://help.sakura.ad.jp/mail/2811/ |
| 1日に5,000通以上 |
mixhost
mixhostでは、2024年1月31日にお知らせとして、「Gmail/Yahoo送信者ガイドラインへの対応について」がアナウンスされています。
| 送信数 | 設定 |
|---|---|
| 1日に5,000通未満 | ■すべての送信者の要件 ・SPF または DKIM認証の設定 ドメインに SPF または DKIM メール認証を設定していることをご確認の上、正しく認証されているか確認が必要。 ■1日あたり5,000件以上のメールを送信する場合の要件 ①SPF 及び DKIM認証の設定 ②DMARCメール認証の設定 ③ワンクリック登録解除の設定 ④mailmanでのDMARC設定の追加対応 上記の設定の見直しが必要になります。公式サイトのヘルプを参照して確認しましょう。 |
| 1日に5,000通以上 |
まとめ
Googleは、Gmailユーザーをスパム、フィッシング、マルウェアから守り、より安全でスパムの少ない受信箱を提供するために、これらの新しい要件を導入しています。
ご自身が利用しているサーバーもGoogle側の対応に合わせて設定変更や、設定をすることができるようになっているので、確認しましょう。今月からGmailユーザにメールが送れないなどの事象が発生した場合にはこの問題に該当している可能性が非常に高いです。
これらの要件は、送信者が誰であるかを確認しやすくすることで、攻撃者が正当な送信者の中に紛れ込むのを防ぐことを目的
これらの変更は、メール送信者が遵守すべき重要なガイドラインとなっています。これらの変更を十分に理解し、適切な対策を講じることが推奨されるので必ずチェックしてみてください。
NORI
以上、NORI（@norilog4）でした。
